「金魚鉢の夏」(樋口有介)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

 

今回は、「樋口有介」の『金魚鉢の夏』です。

(1700)

 

そこは、自由以外のすべてが無償で与えられる<楽園>。

生活保護の廃止によって誕生した「希望の家」で起きた老婆の死亡事件。

元刑事のジージと女子大生の孫娘が、閉ざされた施設の<闇>に挑む。

 

「ジージ、なにしてるのよ。早く解決して、温泉にいこうよ」

 

社会福祉の大胆な切り捨てで経済大国に返り咲いた近未来の日本。

警察の経費削減で捜査を委託された元刑事の幸祐は、

夏休み中の孫娘・愛芽と共に、

老婆の死亡事件が起こった山奥の福祉施設を訪れる。

単なる事故死で片付けるはずが、

クセのある施設の人々と接するうちに幸祐の刑事根性が疼きだして・・・。

 

近未来の小説です。

北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込んだりしました。

(戦争じゃないですが・・・と思いますが・・・)

最後には、中国が尖閣諸島に乗り込みました。

(戦争かなあ・・・)

そんな時代の設定になっています。

 

なんか、結構、面白くて・・・。

著者の作品は、もうちょっと、読み続けてみます。

 

 


「平凡な革命家の食卓」(樋口有介)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

 

今回は、「樋口有介」の『平凡な革命家の食卓』です。

 

地味な市議の死。

外傷や嘔吐物は一切なし。

医師の診断も心不全。

なんとか殺人に格上げ出来ないものか。

本庁への栄転を目論む卯月枝衣子警部補29歳。

彼女の出来心が、”事件性なし”の孕む闇を暴く!?

 

「ねえ課長、ついでに一週間だけ、わたしに調べさせてもらえませんか」

東京・国分寺市の閑静な住宅街で、初老の男が死んだ。

かつては存在感の薄い中学教師で、先の選挙で急遽担がれただけの市会議員。

キャッチフレーズは「国分寺から革命を!」。

現場に不審な点はなく、しいて言えば座布団がきれいに並び過ぎていたくらい。

医師の診断も急逝心不全だった。

所轄での退屈な日々に飽きていた卯月枝衣子警部補は、

あわよくば本庁捜査一課へ栄転への足掛かりにと、

昼行燈の刑事課長を言いくるめ、強引に単独捜査に乗り出すが・・・。

 

解説の流れで分かるように、

何もないはずの所から事件に発展してしまうというシチュエーション。

 

著者の軽妙なタッチが好きで、数冊を読んできています。

面白いので、もっともっと読んでみようと思っています。

 

 


「デートクレンジング」(柚木麻子)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「柚木麻子」の『デートクレンジング』です。

(1400)

 

女を縛る呪いをぶちやぶれ!

 

「私にはもう時間がないの」

・・・女を焦らせる見えない時計を壊してしまえばいいのに。

 

喫茶店で働く佐知子には、

アイドルグループ「デートクレンジング」のマネージャーをする

実花という親友がいる。

ある事件がきっかけで10年間、

全てを捧げてきたグループが解散に追い込まれ、

美花は突然何かに追い立てられるように<婚活>を始める。

初めて親友がさらけだした脆さを前に、

佐知子は大切なことを告げられずにいて・・・。

 

仕事、結婚、妊娠、出産・・・新しいステージに進むたび

私たちを引き裂こうとする何かに全力で抗い続けたい・・・。

 

男も大変だけど、やっぱ、女も難しいですね。

”自分らしく”って言われても・・・。

 

 


「鏡の背面」(篠田節子)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「篠田節子」の『鏡の背面』です。

 

「聖母(せんせい)」が死んだ。

皆がその死を悼むなか、遺体が別人のものだと判明する。

虐待、薬物依存、自傷行為・・・。

救いを求める女たちが暮らすシェルターに潜んでいたのは、

一匹の「羊」か、それとも「狼」か・・・。

 

私たちの「先生」はいったい誰だったの?

薬物依存症患者やDV被害者の女性たちが暮らす

シェルターで発生した火災。

「先生」こと小野尚子が入居者を救い、死亡。

盛大な「お別れ会」が催された後、

警察から衝撃の事実が告げられる。

「小野尚子」として死んだ遺体は、別人のものだった。

ライターの山崎知佳は、過去を調べるうちに、

かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。

一方、指導者を失ったシェルター内では、

じわじわと不協和音が・・・。

 

ネタバラシですが、

「女」は、周辺で次々と男性が死亡し、

何度も、警察&記者に追われていた”殺人者”だった。

(実際には、証拠不十分で不起訴だったが・・・)

「女」がなぜ「聖母」「先生」と呼ばれるような人物になったのか・・・。

 

ストーリーはスピード感があって、

どんどん、読み進んでいけます。

 

 


「Aではない君と」(薬丸 岳)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「薬丸 岳」の『Aではない君と』です。

ドラマ化がなされて、評判の小説です。

(1500)

 

殺してないと言ってくれ。

子供が罪を犯した時、親にできることは何か。

 

読書メーターより

読んだつもりで未読だったので、ドラマ前に。
後半のある事実が明らかになった時にはもう…辛すぎて。
翼の気持ちを考えると叫びだしそうだった。
からだを殺すと生命も消えてしまうから、絶対的にその方が悪い。
でも、心を殺すことは簡単すぎて、
その罪を犯した人は前者のそれより簡単に罪悪感を手放せてしまう。
翼にはあの時に大事なものを連れて逃げてほしかった。
ドラマは本放送と配信で違う箇所があるらしい。
配信ではカットされるというシーンに思いを馳せながら、
しっかり観て、もう少し冷静に向き合おうと思う。
とてもよい作品だった
視点が全然違ってしまいますが、
”動物虐待”ということも出てきていました(結構=メイン)。
ウチで飼っている犬たちが、虐待を受けたら、
必ず”報復してやる”と、常に考えています。
少なくとも、同じだけのことは”やり返して”・・・。
ペットと人間と・・・なんて比べる方がおかしいと思います。
動物を虐待する人は、次は人間を対象にする可能性が高い・・・。
そういう人が増えているようで、
おかしな世の中になってしまっています。

「さざなみのよる」(木皿 泉)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「木皿 泉」の『さざなみのよる』です。

(1400)

 

小国ナスミ、享年43。

宿り、去って、やがてまたやってくる・・・。

感動と祝福の物語。

 

主人公のナスミの生き方が”カッコイイ”ですが、

これって、やっぱり、小説の世界だから・・・とか思ってしまいます。

なかなか、今の時代は生きにくいですからね・・・。

 

43歳で(ガンで)死んでしまうのって、想像も出来ません。

本当は、よくあることなのでしょうが・・・。

 

さすがに66歳にもなると、体も思うようにならないし、

まだもうちょっと、とは思いますが、死んじゃっても・・・、

なんて考えることもあります。

 

歳をとるって、そういうことなのでしょう。

 

 


「ネオ・ゼロ」(鳴海 章)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「鳴海 章」の『ネオ・ゼロ』です。

(1400)

 

読書メーターより

蘇った零戦の名がネオゼロ。
経済制裁も何のその…ますます増長してくる北の恐怖。
ついにホワイトハウスが下した密命は、
日本人の元自衛官によるネオゼロでの核施設爆撃。
作戦の内容は…ソ連の戦闘機4機が日本領空へ侵入…
それに呼応してネオゼロを含めた日本の4機がスクランブル。
日本海上空で合流しそのまま朝鮮半島をかすめながら、
ソ連領空手前まで追随し、
見送り別れる時にネオゼロとソ連1機が入れ替わる…
当然、時代遅れの北のレーダーでは判別は無理。
その後ネオゼロはソ連領空からUターンし
超低空飛行で核施設に迫る予定だが…はたして
26年前の作品ですが、
今とまったく同じような状況にあることに驚きました。
というのは、北朝鮮の”核の脅威”、
取り巻く中国・ロシア・韓国・そしてアメリカ。
どこの国も、自分の利益を第一に考えての行動。
これじゃあ、戦争は無くなりそうもないし、
平和な世の中は、来そうもないですね・・・。

「ののはな通信」(三浦しをん)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「三浦しをん」の『ののはな通信』です。

(1600)

 

読書メーターより

新着
二人の女性の往復書簡で綴られる物語。
残酷なまでに潔癖にな少女期を越えて、
各々別の未来へ漕ぎ出した二人。
将来を勝ち取るため奮闘する「のの」と
恵まれた環境で伸びやかに青春を謳歌する「はな」。
けれど、不思議な絆で結ばれた二人の縁は、
細く長く繋がれたまま途切れることを許されなかった。
どこにいても誰といても浴びるように
愛情を享受する「はな」夫に家族に親友に、
人生になかで出会った沢山の人から
愛を貪った彼女の結末は誰も知らない。
けれど、
切り捨てた相手の心に居座り魂の忠誠を誓わせるのだ。
心の深淵を覗いた気分がした。
カトリック系の女子高で仲良くなった二人。
(レズビアンと言われるレベルですね)
メモや手紙でのやりとりで、ストーリーが展開しています。
(あまり読んだことないなあ・・・)
大人になった後は、メールが出現しますね。
最終章では、難民キャンプにボランティアで言ってしまった”はな”。
それを見守り(実際には・・・)つづける”のの”。
なんか、ちょっと考えさせられます。
「人の(他人の)ために、何か、出来ないかと」
ボランティアで活動している方々には敬意を表します。
自分には出来ないこと・・・それでも何か・・・。

「未来」(湊 かなえ)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「湊 かなえ」の『未来』です。

(1680+税)

 

読書メーターより

10歳の章子に届いた手紙の差出人は、20年後の自分だった…。
物語は章子が未来の自分に宛てた返信を元にした章と、
エピソードが3つ、そして終章から成る。
序盤から引き込まれるお話で、湊さんらしさも詰まっていて面白い。
出てくる不幸は重いけれど、絵空事とも言えない。
現実にも近しい環境やそれ以上の状況もあり得ると思う。
だからこそ、未来というタイトルはとてもいい。
言葉の貯金、私もしっかりしていきたい。
ただ、構成上これでベストなのかも知れないけれど、
エピソードを小分けにせずに、ひとつの大きな流れとして読みたかった。
ちょっと前にも書きましたが、
最近の小説では、このような(親による子への「DV」「性虐待」)
がテーマになることが多い。
現実の世界でも、繰り返し報道されているのは、
聞くだけでも嫌になってしまうほどです。
いつからこんな世の中になってしまったのか・・・。
地球自体も(温暖化などで)終わりに近づいている感じですが、
世の中自体も、終わりに近づいているように思えます。
本の最終節では、
「いや、助けを求めよう。
世の中には、ちゃんと話を聞いてくれる大人がいるんでしょう?
・・・ちゃんとした大人もいる。
心から訴えれば、誰かが耳を傾けてくれると思わない?」
と希望の言葉が使われている。
本当にそうなって欲しいと思いながらも、
「そう簡単じゃあないな」と思っている自分がいます。

「赤い風」(梶 よう子)

最近読んだ本を紹介するコーナーです。

 

今回は、「梶 よう子」の『赤い風』です。

(1800)

 

武士と農民が身分をこえ、空前の大開拓に挑む

 

荒涼たる原野を2年で畑地にせよ・・・

前代未聞の命を下した川越藩主・柳沢吉保。

暗躍する”懐刀”萩生徂徠。

 

徳川綱吉の治世下、川越藩の領内では、

牛馬のための飼料や堆肥のための草を採取する秣(まぐさ)場で、

農民同士の諍いが絶えなかった。

百姓の倅・正蔵も10の時、男5人に襲われ、父・吉二郎を亡くした。

新たに川越藩主となった柳沢保明(のちの吉保)は、

側近の筆頭家老・曽根権太夫、懐刀の萩生惣右衛門(徂徠)を送り込み、

その地を畑地として開拓するよう命じる。

果たしてその狙いは、領民の生活を豊かにするためなのか、

それとも年貢を徴収し将軍・綱吉の歓心を買うためなのか・・・。

 

これこそ、エンターティメントですね。

こういうのが好きなんですね・・・。

 

テーマは地味だけど、結構スケールもあって、

分かり易いし、入り込めます。

 

お勧めですね・・・。

 

 


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